日本全国には様々な生活歳時、文化行事がありそれらに注目してみると、地域の生活環境、風土、伝統など様々な趣のある良き習慣を見出す事ができます。その中でも食文化に関する人々の営みは大きな意味を占め、総合的に過去から現在の生活環境と文化の変遷を知る上で重要な要素であり、地域を象徴する文化遺産でもあります。

 しかし現在においては生活感の変化が著しく、風土とデザインの関係性が曖昧になり、また過疎や継承者が不在のために、そのデザイン性や美意識の伝承と存続が危ぶまれている事実もあります。これは、自身が協力している道具研究会の活動を行う上で明らかに実感出来た事実でもあります。

 食と器のデザイン研究は食の道具、器等のデザイン性や美意識、また人から人へ受け継がれてきた食文化に関して再調査を行い、地域の特色が現れた食の道具、器等と伝統郷土料理または現在の料理を組み合わせることで再現し、記録することが目的です。

 食と器の研究は、歴史を通じて形成されてきた人の文化の形を総合的に見出す事ができ、またその行為そのものにデザインの重要な要素が凝縮されていると私たちは考えます。

 同時に、生活感の変化から存続が危ぶまれていると思われるこのような文化に対して食の道具、器等の調査とデジタル技術を用いた保存(記録)を行うことにより、日本の美意識、風土とデザインなどを再認識し現在の生活環境の向上に役立つ研究を目指しています。

■あなたの住む町で、もし残すべき食文化や失われた食文化があれば、是非ご一報ください。

デザイン専攻担当講師  柴崎幸次

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食と器のデザイン研究